おかっぱ土偶
こちらは板状で分銅型の土偶です。残っているのは、頭部だけで体がどのような状態だったのかは、不明です。なんだか表情がしょっぱくて気になりませんか?そもそも横線だけで顔ってのは、なんだか現代の顔文字っぽくて。。。
顔の表現は適当すぎるのですが、それに対して髪型(?)の表現は、なかなか凝っています。眉毛っぽいM字型の線の上の向かって右側には、渦巻状の模様が見られます。これは、髪飾りか何かの表現でしょうか?
ひょっとしたらハレノヒのおめかしした女性をかたどったものかも知れませんね。そういう目で見てみると、さっきまでしょっぱく見えていた表情が、少しはにかんだ笑顔に見えてくるから不思議ですね。
時代
縄文時代中期
発掘遺跡
駒ヶ根市反目遺跡
詳細位置は不明でした。
展示されている博物館
駒ヶ根市立博物館に展示されています。こちらは図書館などと併設された小さな博物館です。
コメント
博物館で見学しているのときは、なんとなく見過ごしてしまっていますが、なかなかどうして味わい深い土偶たちが、あちらこちらにたくさんいるものです。この土偶も、そんな中の一つです。
この土偶がどんな思い出作られ、どんなときに使われたものかは、誰にもわかりません。タイムマシンでも開発されない限りは、いつまでたっても謎のままです。でも謎のままだから、誰でも自由に想像することができるのです。僕は、この土偶の表情から、10代前半の幼い少女が祭りの日におめかしをしてはにかんでいる様子を想像しました。みなさんは、どうでしょう?