ぐるぐるおへそ土偶
今回は、岐阜県飛騨市の飛騨みやがわ考古民俗館に展示されている土偶を紹介します。こちらの博物館には、4点の土偶が展示されていますので、一つづつ紹介していきたいと思います。
今回紹介する土偶が、4人目で最後の土偶と言うことになります。最後の土偶にふさわしくゴージャスな見た目です。そしてこの土偶だけが、別の遺跡からの出土です。まあ別の遺跡と行っても、徒歩5分くらいしか変わりませんので、間違いなく同じ文化圏の土偶ですね。
それなりに大きな土偶であり、線刻なども非常に丁寧につけられていることがわかります。そして赤彩された痕跡も見えますので、作られた当時は非常に立派な土偶だったのではないでしょうか?このあたりの集落にとって、非常に重要な役割を担うものだったことは、間違いないでしょう。
時代
縄文時代中期
この地域では後期から晩期にかけて土偶が廃れ、石器を用いた祭祀に移行したとのこと。
発掘遺跡
堂ノ前遺跡(位置は正確でないかもしれません)
展示されている博物館
飛騨みやがわ考古民俗館に展示されています。開館日が非常に少ないため、訪問する際は事前に飛騨市のホームページで確認してください。
コメント
今回は、飛騨みやがわ考古民俗館に展示されている土偶の紹介でした。これで展示されている4体全ての土偶を紹介し終わりました。ごくごく狭い地域、時代から出土しているにも関わらず、この統一感のなさは、本当に不思議です。このシリーズでは紹介しませんが、出土している土器にも全く統一感がありません。
この統一感のなさのは、おそらくこの場所が交通の要衝で、人の行き来が激しかったからではないでしょうか?宮川を下れば、富山湾まであっという間に出ることができたはずです。ニコニコ土偶やぐるぐるおへそ土偶は中部高地の特徴が有るように思えます。徒歩や川下りなどを駆使して、行き来していたのではないでしょうか?