土偶ファイル No.0361 涙ぽろぽろ吊手土器

多摩ニュータウン遺跡から出土の吊手土器 土偶ファイル
涙ぽろぽろ吊手土器

涙ぽろぽろ吊手土器

多摩ニュータウン遺跡から出土の吊手土器
涙ぽろぽろ吊手土器

今回は、東京都埋蔵文化財センターに展示されている土偶じゃなくて吊手土器の紹介です。そもそも、これが土偶で、あっちが土器なんて分類は、縄文の人たちにとって全く無意味なことなのかもしれません。と、言い訳をしつつ、ただ単に自分が好きなものを紹介したいだけです。

そんなわけで吊手土器です。吊手土器には、顔がついているものが多く存在しています。そしてその顔が、どれもこれも面白いのです。そしてこの顔もやはり面白いのです。顔の面白さと反して、吊手部分に施された模様は緻密で呪術的な要素が強いように思います。ススで汚れていないようなので、香炉ではなかったようです。だとすると受け皿の部分には、何を入れたのでしょうか?この形そのものが母体だとすると妊娠出産に関係する重要ななにかを収めていたのかもしれませんね。

時代

縄文時代中期後半

発掘遺跡

多摩ニュータウンNo.72遺跡 詳細位置は不明

展示されている博物館

東京都埋蔵文化財センター

コメント

今回は、東京都埋蔵文化財センターに展示されている吊手土器を紹介しました。釣手土器は、中部高地あたりでいくつか見つかっていて、ひょっとしたらこの吊手土器もその影響を受けているのかもしれません。鼻の下の2本線は、中部高地の土器にもよく見られます。

そして目の下の点々は、入れ墨を表したと考えられる目の下の2本線が変化したものかもしれません。なんだか、涙をぽろぽろ流しているみたいにもみえませんか?

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