ニコニコ土偶
今回は、岐阜県飛騨市の飛騨みやがわ考古民俗館に展示されている土偶を紹介します。こちらの博物館には、4点の土偶が展示されていますので、一つづつ紹介していきたいと思います。
トップバッターは、笑顔が素敵なこちらの土偶です。頭だけしか残っていない、大人の親指より一回り大きいくらいのサイズです。他の土偶たちがすべすべお肌なのに、荒い砂粒のようなものが目立ちます。何らかの意図があって、あえて砂粒のようなものを混ぜたのでしょうか?
譽田亜紀子さんによると、この土偶の頭の後ろ側には縄文の人が成形するときにつけた指の形が、感じられるそうです。おそらく5000年くらい前の土偶だと思うのですが、現代でも当時の人の存在を感じられるなんてロマンがありますよねー。
時代
縄文時代中期後葉
この地域では後期から晩期にかけて土偶が廃れ、石器を用いた祭祀に移行したとのこと。
発掘遺跡
宮ノ前遺跡
全国遺跡総覧から座標を取得しました。国道工事に伴った調査だと思いますので、正しい位置はもう少し西じゃないかと思います。
展示されている博物館
飛騨みやがわ考古民俗館に展示されています。開館日が非常に少ないため、訪問する際は事前に飛騨市のホームページで確認してください。
コメント
今回は、飛騨みやがわ考古民俗館に展示されている土偶の紹介でした。ニコニコ笑顔の素敵な土偶です!と紹介しましたが、実はこの土偶は、よーく見ると鼻の下にくぼみが有るのです。だから笑顔の口に見える弧状の線は、輪郭とか入れ墨とかを表したものである可能性が高いのだと思います。それでも、やっぱりニコニコ土偶と命名したいと思ったのでした。
ちなみにこの土偶は、こちらで3D戻るが公開されていますので、グリグリと動かして観察することができますのですよ。