泥棒ヒゲ土偶
今回紹介するのは、愛知県の名古屋市博物館に展示されている板状の土偶です。名古屋市の博物館に展示されていますが、出土したのは現在の田原市で、保美貝塚からの出土です。
ほとんどの土偶の顔は人っぽくは有るけれども、明らかに人間とは言えないようなものがほとんどです。眉毛などは、鼻と一体化したT字型ですが、それ以外は割と写実的な表現です。頭の上には、帽子か冠のようなものをかぶっているのが、わかります。
片側だけですが目の下には二本線があり、口の周りは大きな丸で囲われています。これらは、入れ墨の表現だったのでしょうか?顎の下に線があるのは、ひょっとして仮面だからでしょうか?
時代
縄文時代晩期〜弥生
発掘遺跡
保美貝塚
現地の様子は、こちらで紹介しています。
展示されている博物館
名古屋市博物館に展示されています。
コメント
今回紹介した土偶は、名古屋市博物館に展示されています。発掘されたのは、渥美半島の先端側に位置する保美貝塚です。たくさんの貝塚があり、人骨の発掘例も多数あり重要な場所となっています。
そんな場所から出土したのが、こちらの土偶ですが、なんと言ってよいのかとても普通です。とても写実的で、これは人間の顔だと言っても差し支えが無いのではないでしょうか?縄文時代晩期から弥生にかけての土偶ということですので、ひょっとしたら弥生の文化の影響が強いのかもしれませんね。しかしこの土偶の口の周りの模様は、まるで泥棒ヒゲみたい?