みさかっぱ
今回紹介するのは、山梨県笛吹市の桂野遺跡から出土したかっぱ型土偶のみさかっぱです。胸の表現はないものの、お腹の出っ張り方は妊婦を思わせますので、やはりこの土偶も女性なのでしょう。足腰がしっかりしていて、大きなお尻ですので安産タイプの土偶ですね。
時代
縄文時代中期(5500〜4500年前)
発掘遺跡
桂野遺跡
展示されている博物館
笛吹市春日居郷土館・小川正子記念館に展示されています。
コメント
中部高地から出土した土偶たちは、個性豊かで本当にバラエティーに富んでいます。みさかっぱも、そんなユニークな土偶たちの一人です。ユニークではあるのですが、どこかに他の土偶たちとの共通点も感じられます。
でっぷりとしたお尻は、縄文のビーナスを思い起こさせます。平べったい手は仮面の女神と類似した表現のように思えます。近隣の、そして遠方の土偶たちの間に、どんな共通点があるのかを探すのも、土偶鑑賞の楽しみ方の一つです。