お腹ぽっこり土偶ズ
今回紹介するのも、山梨県笛吹市の釈迦堂遺跡から発掘された土偶達です。みんなお腹が、ぽっこりと膨らんでいますので、妊婦さんを表現したものであると考えられています。同じような土偶は、中部高地のアチラコチラから出土しています。
いくつかの土偶は、お腹をいたわるように手を添えています。無事に生まれてくるということが難しかった時代のことです。やはり出産に込められている思いは強かったのでしょう。
時代
縄文時代中期(5500〜4500年前)
発掘遺跡
釈迦堂遺跡群
展示されている博物館
釈迦堂遺跡博物館に展示されています。
コメント
歴史の教科書などでは、土偶は女性で妊婦をかたどっていると説明されていることが多いようです。これはこれで間違ってはいないのでしょうが、すべての土偶に当てはまるのか?というと、必ず当てはまるとは言えないでしょう。
それでも土偶の多くには、女性をモデルにしていることが明らかにわかるものが、多く見つかっています。一方で明らかに男性だと理解されるものは、ほとんど見つかっていません。おそらくそこには、女性でなければならない、切実な理由があったはずだと思うのです。