タコかな?土偶
仮面の女神と同じ中ッ原遺跡(なかっぱらいせき)出身の土偶です。時代的には、仮面の女神より少し古いでしょうか?左半身が欠損していますし、ひょっとしたら頭部も破壊されているのかも?
割とシンプルに作られ模様も控えめな上半身に対して、下半身は太めの線刻で派手な文様が刻まれています。腰の部分にベルトのような表現があるようにも見えます。貫頭衣のような衣装を着ているイメージでしょうか?お腹の位置には特徴的な三叉紋があり、同心円状の線刻が刻まれています。やはり新しい命が宿る場所として重要視されていたのかも知れません。
それにしても気になるのが、顔の真ん中の穴。大きくまんまるに開いてまるでタコ?
時代
縄文時代中期(約5000〜4000年前)
発掘遺跡
中ッ原遺跡(なかっぱらいせき、長野県茅野市)
遺跡があった場所は中ッ原縄文公園として整備されています。仮面の女神の出土状況を再現した露出展示や木柱列の再現などがあります。冬季は閉鎖されているようです。
展示されている博物館
尖石縄文考古館に展示されています。
コメント
忙しい合間を縫って博物館めぐりをしていると、なかなかじっくりと展示物と向き合う時間をとることは難しいものです。ですので、いつも主要な展示物だけじっくり鑑賞し、残りはざっとみて写真だけ撮るパターンが多くなりがちです。
でも普段主役にならない脇役的土偶たちの中にも味わい深いものが、たくさんあるように思います。そんな土偶の画像をたくさん集めるデータベースを作りたいと思っていますが、普段の暮らしに流されてしまい、なかなか思うようには行きませんね。