仮面の土偶
今回は、埼玉県立歴史と民俗の博物館に展示されている土偶の紹介です。頭部から胸にかけてのみで、あとは欠損しています。パット見て気づくのが、仮面の女神との類似性です。鼻から伸びた細い線。鼻の下のまん丸穴の口の表現が、一致しています。さらには、胸の上の紐状の模様に並べられた刺突紋も類似しています。
埼玉県と長野県。かなり離れているような気はしますが、縄文の人たちは、確実に交流していたのでしょう。
時代
縄文時代後期(約3500年前)
発掘遺跡
埼玉県松伏町本郷遺跡
展示されている博物館
コメント
今回は、埼玉県立歴史と民俗の博物館に展示されている土偶の紹介でした。縄文時代の遺物の中には、あきらかに遠く離れた土地のものを模倣したものがあります。この土偶もきっと仮面の女神の模倣品だと思われます。仮面の女神が出土した中ッ原遺跡から埼玉県までは160km以上もありますが、歩いたり川を下ったりして、らくらく行き来をしていたのかもしれませんね。