ミス石之坪
今回は、韮崎市民俗資料館に展示されている土偶「ミス石之坪」の紹介です。さすがミスと名付けられるだけあって、なんともミステリアスで魅力的な土偶ではないでしょうか?この土偶には、下半身が残っていません。ですので全身がどのような表現だったのかを知ることはできません。ですが、上半身だけでも相当複雑で緻密な模様を見すことができます。
これまで見てきた土偶たちのほとんどは、上半身の模様が少なめでしたので、こちらの土偶は珍しい例と言えるかもしれません。おにぎり型の頭は、釈迦堂遺跡のしゃっこちゃんと似ていると言えるかもしれません。ですが、その装飾は、しゃっこちゃんよりも緻密です。
全身に入れられた模様は、入れ墨の表現でしょうか?目の下の模様も、他の土偶に見られる二本線に類似しているようにも感じられます。そして口の端には、日本の亀裂が見えます。これも口唇裂を表現したものでしょうか?見れば見るほど、不思議な表情、模様で引き込まれますね。
時代
縄文時代中期
発掘遺跡
石之坪遺跡
展示されている博物館
韮崎市民俗資料館に展示されています。
コメント
今回紹介したのは、石之坪から出土したミス石之坪です。見れば見るほどミステリアス。どんどん引き込まれて見入ってしまうような不思議な魅力に満ち溢れた土偶ではないでしょうか?私自身は、まだ会いに行けていないのですが、林王子遺跡の有孔鍔付土器の人体文にそっくりな気がしますが、どうでしょうか?